助詞は、古典文法でも現在私たちが使っている日本語でも用いられている大切な文法なんだ。
この記事では、本文読解の手掛かりとなる副助詞「だに・すら・さへ」について説明していくよ。
- 副助詞=①いろいろな語の下についてその後の意味を添える働き
- 副助詞=②下にある動詞を修飾する働き
- 「だにすらさへ」は試験に出る!
副助詞の働きとは?
副助詞の働きは2つある。
一つ目は、いろいろな語の下についてその後の意味を添える働き
二つ目は、下にある動詞を修飾する働き
この2つの働きをしっかり覚えておこうね。
「だに・すら・さへ」の用法をマスターしよう。
この3つの副助詞は試験にもひっぱりだこだから、用法をしっかり覚えておこうね。本文読解でも手掛かりになるよ。
《だに》
① 希望の最小 =せめて~だけでも
【例】
散りぬとも香をだに残せ
(散ったとしても、せめて香りだけでも残せ)
この希望の最小という使われ方は、「だに」のしたに願望・仮定・命令・意思の4つの表現があるときだけ使わるので注意だよ。
② 類推 =~さえも
【例】
光やあると見るに、蛍ばかりの光だになし
(光があるかとみると、蛍ほどの光さえない)
これは2つのものを比べて表現するときに使われる用法だよ。先に程度の軽いものをあげて、程度の重いものを推測させるというものなんだ。
《すら》
① 類推 =~さえ
【例】
聖などすら前の世のこと夢に見るは
(聖などでさえ前世のことを夢に見るのは)
《さへ》
① 添加 =~までも
【例】
望月の明さを十あはせたるばかりにて、ある人の毛の穴さへ見ゆるほどなり
(満月の明るさを十あわせたくらいで、そこにいる人の毛穴までもみえるほどである)
この「添加」という用法は、ある事柄に対して何か詳しいことがらを添える働きをすることなんだよ。
それで事足りているのに、さらに付け加えているんだ。
Aもあって、Bもあって、そのうえCまでもって表現したいときに使うんだよ。
練習問題にチャレンジしよう!
傍線部の副助詞の意味をそれぞれ答えよ。
(1)世になく清らなる玉の男皇子さへ生まれたまひぬ。
(2)言問はぬ木すら妹と兄ありといふを
(3)深山には松の雪だにきえなくに都は野辺の若菜つみけり
まとめ
助詞の用法は理解できたかな?古文独特の言い回しになれることが大切だ。しっかりどんな用法をするのか覚えておこうね。
- 副助詞=①いろいろな語の下についてその後の意味を添える働き
- 副助詞=②下にある動詞を修飾する働き
《だに》
- 希望の最小 =せめて~だけでも 「だに」のしたに願望・仮定・命令・意思の4つの表現があるときだけ使われる
- 類推 =~さえも
《すら》
- 類推 =~さえ
《さへ》
- 添加 =~までも