助動詞は古文読解のカギとなる重要な単元だ。
助動詞制すは古文を制す!しっかりポイントを押さえてマスターしようね。
この記事では推量の助動詞「らむ」「けむ」の詳しい意味と本文読解のカギとなる判別方法について解説します。
- 2つとも四段型に活用する
- 「らむ」は終止形に接続する
- 「けむ」は連用形に接続する
- 「らむ」は現在推量
- 「けむ」は過去推量
らむ・けむの活用の形を覚えよう!
「らむ」「けむ」どちらとも四段型に活用するんだ。
古文読解では、様々な活用の形が問われるから、きちんと活用形をしっかり覚えておこうね。
らむ・けむの接続を覚えよう!
「らむ」は終止形に接続し、「けむ」は連用形に接続する。
それぞれどの活用形に接続するのか、ごちゃごちゃにならないように区別して覚えておこうね。
らむ・けむの文法上の意味をマスターしよう
「らむ」と「けむ」は二つとも推量の助動詞なんだけど、それぞれ表している時制が違うんだよ。
「らむ」は現在を、「けむ」は過去の物事をいうときに使われるんだ。
「らむ」=「現在推量」「現在の原因推量」「伝聞・婉曲」の3つの意味
「らむ」は「現在推量」「現在の原因推量」「伝聞・婉曲」」の3つの意味が含まれています。
詳しく見ていきましょう。
① 現在推量=~(今頃は)~しているだろう
【例】
君が一人越ゆらむ=あなたが一人で越えているのだろうか。
② 現在の原因推量=(どうして)~しているのだろう/~からなのだろう
【例】
しづ心なく花の散るらむ=どうして落ち着いた心もなく桜は散っているのだろう
③ 伝聞・婉曲=~という・~そうだ・~ような
【例】
人の言ふらむことをまねぶらむよ。=人の話すようなことをまねるようだよ。
この3つの意味を判別する方法はとっても簡単。
①「らむ」+「体言」=伝聞・婉曲
②「いかでか/などか」+「らむ」、「已然形+ば」+「らむ」=原因推量
③ ①と②以外=すべて推量で訳せばいい
「けむ」=「過去推量」「過去の原因推量」「過去の伝聞・婉曲」の3つの意味
「けむ」は「過去推量」「過去の原因推量」「過去の伝聞・婉曲」」の3つの意味が含まれています。
詳しく見ていきましょう。
① 過去推量=~(昔は)~していただろう
【例】
千年や過ぎにけむ=千年が過ぎていたのだろう
② 過去の原因推量=(どうして)~たのだろう/~からだったのだろう
【例】
なに思ひけむ=どうして今まで思っていたのだろう
③ 過去の伝聞・婉曲=~たとかいう・~たような
【例】
君が濡れけむあしひきの山の=あなたが濡れたという山の
この3つの意味を判別する方法は「らむ」と同じだよ。
①「けむ」+「体言」=伝聞・婉曲
②「いかでか/などか」+「けむ」、「已然形+ば」+「けむ」=原因推量
③ ①と②以外=すべて推量で訳せばいい
練習問題にチャレンジしよう
傍線部の助動詞の意味をそれぞれ答えよ。
(1)草木のしをるればむべ山奥をあらしといふらむ
(2)医師のもとにさし入りて、向かひゐたりけむ有様、
(3)憶良らは今はまからむ子なくらむ
まとめ
助動詞は慣れるまでは大変だけど、助動詞制すは古文を制すというほど大事なんだ!
「らむ」「けむ」の意味をしっかりマスターしようね。
- 2つとも四段型に活用する
- 「らむ」は終止形に接続する
- 「けむ」は連用形に接続する
- 「らむ」は「現在推量」「現在の原因推量」「伝聞・婉曲」」の3つの意味
- 「けむ」は「過去推量」「過去の原因推量」「過去の伝聞・婉曲」の3つの意味
- 「らむ/けむ」+「体言」=伝聞・婉曲
- 「いかでか/などか」+「らむ/けむ」、「已然形+ば」+「らむ/けむ」=原因推量
- それ以外=すべて推量で訳せばいい