助動詞

【古典】助動詞の性質・分類・意味をマスターしよう!

今回のテーマはズバリ助動詞

助動詞は古文の文法の中で1番重要な単元なんだ。

古文読解を制するためには、助動詞が重要なカギとなる。みんな心してかかろう!

  • 助動詞の性質=付属語で活用する。ほかの語について、様々な意味を添える働き
  • 助動詞の分類=「意味」「活用」「接続」の3つの基準によって分類できる。
  • 助動詞の意味=ほかの語とくっつくことにより意味が特定される。

 助動詞の性質ってなに?

助動詞は付属語活用する単語だよ。

そして、ほかの語(主に動詞)とくっついて様々な意味を付け加えることができるんだ。

このことが、古文読解のカギとなるんだ。

助動詞の分類ってなに?

助動詞は次の3つの基準によって分類することができるんだ。

  • 文法的な意味はなにか=「意味」
  • どのように活用するのか=「活用」
  • 何に接続するか=「接続」

では、それぞれの分類について確認していきましょう。

意味による分類

受け身や推量といった、その助動詞の文法的な意味のこと。

古文読解のカギとなる。

 活用による分類

四段型・下二段型といった助動詞が活用する(形が変わること)種類のこと。

 接続による分解

未然形や連用形といった助動詞がほかの語とくっつくときにどのような形で接続するかのこと。

 助動詞の意味とほかの語との関係って?

ここで注意しておかなければならないのは、助動詞はあくまで付属語なので、単独では意味をなさないんだ。

「打消」や「過去」といった意味の分類は、ほかの語とくっつくことによってはじめて意味を成してくるんだよ。

だから、助動詞の問題を解くときは、その文がどのような品詞によって成り立っていて、それがどのように助動詞に影響しているか見極めることが大切だ。

例えば

殿は舎人におほせられにけり

(殿は舎人におっしゃった)

殿は(主語)

舎人に(目的語)

おほせ(「言う」の動詞)

られ(助動詞)

に(助動詞)

けり(助動詞)

こんな感じで、1つの語に助動詞が3つもくっついているものも当然ある。

というか、こんなものばかりだ。

 

ここでどのような関係が成り立っているのかというと

①「に」と「けり」のほかの助動詞との影響関係  「に」=完了+「けり」=過去

②「おほせ」と「られ」の動詞との影響関係  「おほせ」=尊敬の動詞+「られ」=尊敬

③「舎人に」と「られ」の目的語との影響関係 「舎人」=身分が低い+「られ」=尊敬

④「殿は」と「られ」の主語との影響関係   「殿は」=身分が高い+「られ」=尊敬

の4つの影響関係があるんだ。

①→②→③→④という順番で意味を判別していくのがコツだ。

助動詞はこのように文脈で判断しなければならないときもあるから注意だよ。

今はまだピンとこなくても、この判別方法をしっかり覚えておいてね。

練習問題にチャレンジしよう!

次の文から助動詞をすべて抜きだしなさい。

(1)家へ持ちて来ぬ。

(2)月の都の人なり。

(3)住むべき国

解答はこちら

(1)ぬ(完了)

(2)なり(断定)

(3)べき(推量)

 

まとめ

助動詞は慣れるまでは大変だけど、助動詞制すは古文を制すというほど大事なんだ!

しっかり理解して得点につなげよう。

まとめ
  • 助動詞の性質=付属語で活用する。ほかの語について、様々な意味を添える働き
  • 助動詞の分類=「意味」「活用」「接続」の3つの基準によって分類できる。
  • 「意味」の分類=打消や推量といった文法的な意味のこと
  • 「活用」の分類=四段型・下二段といった活用の形
  • 「接続」の分類=未然形や連用形などの活用の種類
  • 助動詞の意味=ほかの語とくっつくことにより意味が特定される。文脈によって同じ助動詞でも文法的な意味が変わるので注意。