今回のテーマは「歴史的仮名遣い」についてです。
古典でつまずく人は、この歴史的仮名遣いが良くわからないって人が多いよね。
この記事では、歴史的仮名遣いとは何なのか、どのように勉強したらいいかしっかり解説します!
- 古典独特の表現である歴史的仮名遣いに慣れる
- 歴史的仮名遣いを現代的仮名遣いに直す
歴史的仮名遣いとは
歴史的仮名遣いとは、簡単に言うと、古文の時代の人々が書き言葉として使っていた表現技法なんだ。書き言葉=仮名遣いって感じだよ。
昔の人が使っていた言葉だから「歴史的仮名遣い」っていう名前がついているんだ。
反対に現代人である私たちが使っている書き言葉を「現代仮名遣い」っていうんだよ。
良く出題される問題として、歴史的仮名遣いを現代仮名遣いに直すというものがある。
言葉にすると難しいかもしれないけど、直し方は慣れれば本当に簡単なんだ。
だからしっかりマスターして、この問題が出たらサービス問題だ!っていうくらいになろうね。
歴史的仮名遣いの読み方
では、歴史的仮名遣いの読み方についてレクチャーしよう。
ずばり、決まりが6個あるのでそれを覚えたらいいだけ!
しかも、ほとんど現代語で私たちが使っている言葉ばかりだから、どれも馴染みのある決まりばかりだよ。
決まり①
ハ行「は・ひ・ふ・へ・ほ」は「ワ・イ・ウ・エ・オ」と読むべし。
ただし、単語の最初のハ行はそのまま読もう。
『例』
- にほひ→ニオイ
- はな →ハナ
決まり②
ワ行「わ・ゑ・を」は「い・え・お」と読むべし。
決まり③
語中の「む」、助動詞「む」「らむ」「けむ」助詞「なむ」の「む」は「ン」と読むべし。
決まり④
「ぢ」・「づ」は「じ」・「ず」と読むべし。
決まり⑤
「くわ」・「ぐわ」は「か」・「が」と読むべし。
決まり⑥
母音(a・i・u・e・о)が連続する場合は長音=伸ばす音で読むべし。
- あう(au)=おー(о) かうい(更衣)=kaui=koi=こーい=こうい
- いう(iu)=ゆー(yu) しうく(秀句)=siuku=syuku=しゅーく=しゅう
- えう(eu)=よー(уо) てうし(調子)=teusi=tyosi=ちょーし=ちょう
- おう(оu)=おー(о) おうな(媼)=ouna=ona=おーな=おうな
⑥の読み方はちょっと手こずる人もいるかもしれないね。
コツは、慣れるまで歴史的仮名遣いをローマ字で書いてみよう。
そしたら隠れている母音の連続が見つけやすくなるよ。
注意しなければならないのは、長音「ー」を書くときは「う」に直してから書くことだよ。
決まり⑦
母音に「ふ」がつく場合も①と⑥の決まりにより長音で読むべし。
『例』
にふだう(入道)=nifudau=①よりniudau
=niudau=⑥よりniyudo=にゅーどー=にゅうどう
ちょっとややこしいけど、まず①の決まりを見つけてそこから⑥の決まりを探してみよう。
慣れるまではローマ字に直してみるといいね!
練習問題にチャレンジしよう!
ここまでのポイントの整理はできたかな?いよいよ練習問題にチャレンジだ!
次の古語の読み方を現代仮名遣いに直して書け。
- ゑひ
- よろづ
- えうなし
- くわんぱく
- をむな
- のたまふ
まとめ
最初は難しいけど、慣れてきたらとっても簡単な歴史的仮名遣い。ポイントを押さえて得意になろう!
- ハ行「は・ひ・ふ・へ・ほ」は「ワ・イ・ウ・エ・オ」と読むべし。
- ワ行「わ・ゑ・を」は「い・え・お」と読むべし。
- 語中の「む」、助動詞「む」「らむ」「けむ」助詞「なむ」の「む」は「ン」と読むべし。
- 「ぢ」・「づ」は「じ」・「ず」と読むべし。
- 「くわ」・「ぐわ」は「か」・「が」と読むべし。
- 母音(a・i・u・e・о)が連続する場合は長音=伸ばす音で読むべし。
- 母音に「ふ」がつく場合も①と⑥の決まりにより長音で読むべし。