古典文法の基礎

【古典】副詞の種類をマスターしよう!

この記事では副詞についてお話しするよ。

副詞は、文章をわかりやくしているというとても重要な役割を担っているんだよ。

  • 副詞=自立語で活用しない。
  • 用言を修飾し、3種類に分類される

 副詞って何?

副詞とは、自立語活用のない品詞のことだ。

主に用言(動詞・形容詞・形容動詞)を修飾するんだよ。

副詞の種類を覚えよう!

副詞は、どの用言を修飾するかによって、次の3種類に分けることができるよ。

状態の副詞

動詞を含む文節を修飾する。どんなふうに=動作や作用の状態を表す。

《例》かく やがて つひに やうやう

 程度の副詞

主に形容詞・形容動詞を含む文節を修飾する。どのくらい=性質や状態などの程度を表す。

《例》いと すこし すこぶる はなはだ ますます

陳述の副詞

副詞が修飾する文節が、打消・禁止・疑問・反語・希望・などの決まった言い方のこと。陳述の副詞と、それを受ける言葉との関係を副詞の呼応といいます。

これは副詞の種類の中でも一番重要な部分だからしっかり覚えておこうね。

受ける言葉によって場合分けされており、全部で5種類あるよ。これはテストにも出るからしっかりマスターしよう。

副詞の呼応

《打消・打消推量》=副詞が打消・打消し推量の助動詞に接続する。

【例】

え(副詞)~ず(打消の助動詞)=~できない

つゆ(副詞)~ず(打消の助動詞)=少しも~できない

よに(副詞)~じ(打消推量)=決して~ないだろう

《禁止》=副詞が禁止を表す語に接続する。

【例】

ゆめゆめ(副詞)~な(禁止)=決して~するな

な(副詞)~そ(禁止)=~してくれるな

《疑問・反語》=副詞が疑問や反語を表す語に接続する。

【例】

いかで~や(疑問)=どうして~なのか

いかに~か(反語)=どうして~だろうか、いや~ではない。

《希望・願望》=副詞が希望・意思・願望の助動詞に接続

【例】

いかで~む(意思)=なんとかして~したい

《仮定》=副詞が仮定を表す語に接続する。

【例】

たとひ~とも(過程を表す語)=たとえ~としても

練習問題にチャレンジしよう

問1 次の文から副詞を抜き出しなさい。

寝たる顔、美麗ながら、すこぶるけうとき気あり。

問2 次の文から副詞の呼応を書き出しなさい。

(1)かぐや姫は、重き病をし給まへば、え出でおはしますまじ。

(2)きたなき所にいかでか久しくおはせむ

解答はこちら

問1 すこぶる

問2 (1)え…まじ【打消推量】 (2)いかで(か)…む【反語】

まとめ

副詞について理解できたかな?ここはテストにも出やすい単元だからしっかりマスターしておこうね。

まとめ
  • 副詞=自立語で活用がない。
  • 用言(動詞・形容詞・形容動詞)を修飾
  • 状態の副詞=動詞を含む文節を修飾する。どんなふうに=動作や作用の状態を表す
  • 程度の副詞=形容詞・形容動詞を含む文節を修飾する。どのくらい=性質や状態などの程度を表す。
  • 陳述の副詞=副詞が修飾する文節が、打消・禁止・疑問・反語・希望・などの決まった言い方のこと。
  • 副詞の呼応=陳述の副詞と、それを受ける言葉との関係。「打消・打消推量」「禁止」「疑問・反語」「希望・願望」「仮定」の5種類がある。