自立語

【古典】名詞の種類をマスターしよう!

この記事では「名詞」についてお話します。

名詞はその通り物や人を表す言葉なんだけど、これにもいろんな種類があるんだ。難しくないからしっかり覚えて得点につなげようね。

  • 名詞=自立語で活用がなく単独で主語になれる。=体言
  • 何を表しているかによって5つの種類に分けられる。

 名詞って何?

名詞とは、自立語活用がなくそれだけで主語になれる品詞のことだ

これを体言ともいうよ。

名詞の種類を覚えよう!

名詞は人や物など、何を表しているかによって5つの種類に分けることができるんだ。

詳しく見ていこう。

普通名詞

同じ種類の事物に共通する名を表す名詞のこと

《例》山 木 海 男 女 花

 固有名詞

人名・地名など特定の人物や物事の名前を表している名詞のこと

《例》紫式部 清少納言 京都 奈良 源氏物語

形式名詞

普通名詞が実質的な意味を失って形式的に用いられる名詞

《例》こと もの ため とき

これはちょっとわかりにくいよね。

形式名詞を見つけるコツは、そのすぐ上に形式名詞を修飾する(詳しくする)語=連体修飾語があるかないかで見分けるんだ。

例えば

「見つくる こと」=見つくる(修飾語)+こと=見つけること

(「こと」に実質的に意味なし)=形式名詞

 

「古のこと」=古の+こと=昔の出来事

(「こと」に「出来事」という意味がある普通名詞

 数詞

数量順序を表す名詞

《例》一つ 二人 三匹 いくつ

代名詞

人や物の名前を言う代わりに、直接そのものが指し示す名詞。二種類ある。

《人称代名詞》

 《指示代名詞》

練習問題にチャレンジしよう

次の傍線部の名詞の種類を答えなさい。

そのは、ここにたとへば、③比叡の山を④二十ばかり重ねあげたらむ⑤ほどして、⑥は塩尻のやうになむありける。

解答はこちら

答え

①代名詞 ②普通名詞 ③固有名詞 ③数詞 ④形式名詞 ⑤普通名詞

その山は、ここ(京)で例えるのであらば、比叡山を二十ほど重ね上げたほどで、形は塩尻のようであった。

⑤重ね上げたらむほど=重ね上げたらむ(連体修飾語)+ことで「こと」に実質的な意味はない。

まとめ

名詞について理解できたかな?もう一度おさらいしておこう。

名詞のまとめ
  • 名詞=自立語で活用がなくそれだけで主語になることができる。5種類ある。
  • 普通名詞=同じ種類の事物に共通する名を表す名詞のこと
  • 固有名詞=特定の人物や物事の名前を表している名詞のこと
  • 形式名詞=普通名詞が実質的な意味を失って形式的に用いられる名詞のこと
  • 数詞=数量や順序を表す名詞のこと。
  • 代名詞=人や物の名前を言う代わりに、直接そのものが指し示す名詞。人称代名詞と指示代名詞の二種類ある。