今回のテーマは活用形と活用の種類についてです。
これは古典文法の基礎となる大事なところだから、しっかりマスターしようね。
- 用言=動詞・形容詞・形容動詞のこと
- 6種類の活用形に見分けることができる。
- 活用の種類に分類できる。
用言とはなに?
用言とは、動詞・形容詞・形容動詞の3品詞のことだよ。
動詞=言い切りの形がU段で終わる
形容詞=言い切りの形が「し」で終わる
形容動詞=言い切りの形が「なり」「たり」で終わる
活用形の6つの種類を覚えよう
活用形とは、品詞の下につく語によって形が変わることをいうよ。
その変化する形によって、6種類あるんだ。
見分けるときはそれぞれ下につく言葉に注目しよう!
また、活用しても変化しない部分を語幹、活用すると変化する部分を活用語尾というよ。
*動詞の中には、語幹と活用語尾と区別できないものもあるから注意!
「住ぬ」という動詞を例に使ってそれぞれ説明しよう。
未然形とは「まだそうなってないことを表す形」という意味だ。
下に「ず」「む」がつくよ。
【例】 住なむ=住(語幹)+な(語尾・未然形)+む
連用形とは「用言に連なる・続く形」という意味だ。下に用言や「て」「けり」がつくよ。
【例】 住に=住(語幹)+に(連用形)+けり
終止形とは「終わりの形」という意味だ。
ここで文が終わるから下につく言葉はないんだよ。(もしくは句読点)
【例】 住ぬ=住(語幹)+ぬ(終止形)=基本の形となる
連体形とは体言(名詞など)に続く形という意味だ。
下には体言や「こと」「もの」がつくよ。
【例】 住ぬること=住に=住(語幹)+ぬる(連体形)+こと
已然形とは「すでにそうなっていることを表す形という意味だ。
ほかの活用形と違って古典文法独特のものなんだよ。
下には「ど」「ども」がつくんだ。
【例】 住ぬれども=住(語幹)+ぬれ(已然形)+ども
命令形とは、命令することを表している。そのまんまだね。
下には何もつかず(句読点)、命令で言い切っているよ。
【例】 住ね=住(語幹)+ね(命令形)
動詞の活用形の種類とは
すべての動詞が同じように活用するわけではないんだ。その活用の仕方は9種類あるよ。
カ行変格・サ行変格・ナ行変格・ラ行変格活用の動詞は数が少ないので、しっかり覚えておこう!
練習問題にチャレンジしよう
さっそく練習問題にチャレンジしよう!
次の文から用言をすべて抜き出し、その終止形と品詞名をかけ。
昔より、賢き人の富めるはまれなり
次の文の傍線部の活用形をあとから選び、記号で答えなさい。
(1)①よき方の風なり。②あしき方の風には③ あらず。
(2)文を①書きて② やれども、返りごとも③ せず。
ア 未然形 イ 連用形 ウ 終止形
エ 連体形 オ 已然形 カ 命令形
まとめ
- 用言=動詞・形容詞・形容動詞
- 活用形=未然形・連用形・終止形・連体形・已然形・命令形の6種類。下につく言葉で区別する
- 動詞の活用の種類=四段・上一段・上二段活用・下一段活用・下二段活用・カ行変格・サ行変格・ナ行変格・ラ行変格の9種類ある。